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2016年12月26日 (月)

191 「マイナス思考」って悪くない~入試が目前に迫った君たちへ

 よく「プラス思考」とか「マイナス思考」という言葉を聞いたことはないだろうか。私は残念ながら、プラス思考にはどうしてもなれない。無理!「大丈夫だ」と自分に言い聞かせても、最悪の場面が頭をよぎる。プラス思考なんて無理!
 
 君たちは「ゴルゴ13」という劇画を知っているだろうか。世界最強の殺し屋の物語である。そんな恐ろしい人間に、ある少年が出会ってしまう。少年は仲間にいいカッコがしたくて、こともあろうにゴルゴに銃口を向けてしまう。少年がビビっているのを見抜いたゴルゴは表情一つ変えずに少年を諭す。
 
 少年はその後、ゴルゴを追いかけていく。物陰に人(少年)がいることを察知した瞬間、ゴルゴは道を転がって反撃の体勢を取ろうとする。さっきはピストルを突きつけられても無反応だったのに。
 
 少年は聞く。
 
 「拳銃の前で顔色ひとつ変えなかったあなたが...ぼくがあとを追った足音でどうして飛び上がったんです? 」
 
 ゴルゴはこう答えた。
 「おれが、うさぎ(ラビット)のように臆病だからだ...」
 「だが、臆病のせいでこうして生きている...虎(タイガー)のような男は、その勇猛さのおかげで、早死することになりかねない...強すぎるのは、弱すぎるのと同様に自分の命を縮めるものだ...」(さいとうたかお『ゴルゴ13』「スーパースター」)
 
 そうなんだよなー、いいこというじゃん、ゴルゴ。しかし、これはゴルゴに限った話ではない。人間が太古の昔から生き延びてこられたのは、この危険察知能力、つまり不安を感じる力のおかげだ(たぶん)。
 
 すみません。前置きが長くなってしまった。
 
 スポーツ選手へのメンタルトレーニングをしている人の話で印象に残ったことがある。
 
 マイナス思考、大いにけっこうというのだ。というよりマイナス思考になれというのだ。
 大切な試合に向けて、「あの練習もやっておかなければ負けてしまう・・」「あの技術がまだ身についていない。本番でミスるかも・・」「まだ課題が克服しきれていない。このままじゃ・・」などと、自分に欠けているところが頭に浮かんであせってしまう。でも、それがいいのだという。マイナス思考になって、自分の課題に向けて出来る限りのことをやっていくことが大切だ。
 
 ただ、このメンタルトレーナーの話には続きがある。ここからが大事だよ。
 
 試合当日の朝。ここで「マイナス思考」から「プラス思考」に転じることが必要なんだそうだ。
 
 「今日の試合に向けて、やることはすべてやった。あとは今自分がもっている力を出し切るだけだ。」と思うことである。プラス思考というより開き直りと言った方がいいかもしれない。私もこれならできそうである。
 
 もう少しで入試の当日を迎えるみなさん。
 
 不安になるのは良いことです。まだできていないことを、不安に思うところを、時間が許す限りやっつけていきましょう。
 そして、入試の朝に、「自分はできることはすべてやった。たしかにこれまでの自分はサボったりして反省することも多いかもしれない。でも、もう今日は手持ちの力で戦うしかない。今日一日は自分のすべてを出し切ってこよう。」
 
 そう思ってほしい。ファイトー!

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