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2011年9月13日 (火)

160 修学旅行と桑田投手

修学旅行に生徒と一緒に行くたびに思うことがある。

ほんと、人間っていろいろ個性があるんだなあと思うのだ。たとえば、みんなでバスに乗っていて、バスガイドさんが車窓から見える風景について、いろいろと説明してくれたときのことだ。

「右手をご覧ください・・・」なんて説明が始まると、ある生徒は「へえ~」と興味深そうに車窓に見入っているし、ある生徒はお菓子を食べながら隣の生徒と話をしている。ある生徒はさっきから寝ている。

バスから降りて、班別自由行動をする時も、名所旧跡のそばに立っている説明の看板をしげしげと読んで、旧跡の姿を目に焼き付けようとするかのような生徒もいれば、旧跡なんか全く興味もないので、「次どこ行くの~?あ~、あそこにコンビニあるよ~」とうんざりした顔をしている生徒もいる。

目に映っているのは全く同じ風景なのに、こうも受け取り方が違うんだ。修学旅行に主体的に参加しているのと、修学旅行に「行かされている」の違いなのかな。
まあ、こういうのが個性だとは思うのだけど、四万円なり、五万円なり、決して安くない修学旅行代金を払っていることを思えば、どっちの生徒が得なのかは言うまでもないだろう。

さて、桑田真澄さんというジャイアンツで活躍した投手のことを知っているだろうか。PL学園の清原、桑田のKKコンビと言えば、大人で知らない人はいないだろう。

この桑田さん、決して身体は大きくないのだが、ピッチャーでありながら、甲子園で通算6本のホームランを打っている。あのゴジラ松井でさえ4本なのだからすごいと思うのだ。

桑田さんは、よく「叩き付けるバッティング」が奨励されているけど、その理論はおかしい言っている。

それに気づいたいきさつが本(※1)に書かれていて、私は興味深く読んだ。

PL学園の1年生の時。桑田さんたちピッチャー陣が、外野のフェンス付近をランニングで何往復もさせられていたときのこと。

グランドでは野手たちのフリーバッティングが行われていた。1年生の桑田さんは走りながらフリーバッティングの様子を見ていて、ピッチャーが投げる球もピッチングマシーンがはじき出す球も、ボールの軌道を真横から見れば、決して水平ではなく、上から下に投げおろされていることに気づいたのだ。

ならば、叩き付けるダウンスイングよりも、少しアッパースイングの方がバットでボールをとらえる確率は高くなるはずだ。桑田さんはそう考えた。

この気づきが甲子園で歴代2位の通算本塁打を打つ実績に結びついた。

これまで野手のフリーバッティングを横目にランニングをしたピッチャーは、それこそごまんといるだろう。

ほとんどの選手はただ、「あと何往復すれば終わり」などといったことを考えながら走っていたのだろう。

おそらく日頃から自分なりに考える習慣があったからだとは思うのだが、「走らされている」という気持ちでやっていると、こういうことにも気がつかないのだろうなあ。
――――――――――――――――――――
(※1)『野球道 (ちくま新書)』桑田 真澄 (著), 佐山 和夫 (著)

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